陛下にお泊まり頂く栄誉も

 うちもかなりの数の宮様をお迎えしていまして、私が亀やに来てからだけで秋篠宮陛下ご夫婦や 常陸宮殿下ご夫婦様ですね。その後に天皇・皇后両陛下をお迎えさせて頂いた訳ですが、本当に凄いことなんだと実感致しました。
 天皇陛下をお迎えしてびっくりしたことをご紹介しますと、当日の夕日ですね。というのは当日天気はよかったのですが、 その夕日が私が今まで見たことが無いような綺麗な夕日だったことです。真っ赤ではなく、綺麗な紫かかったような言葉では上手く表現できない くらい、とにかく凄い夕日でした。私の母も亀やに嫁いで30数年経ちますがこんな夕日は初めてだと言っていました。陛下も お寛ぎの部屋で「綺麗」と言われました。当時の写真

 その他ではうち玄関を入ると3〜4段の階段があるんですが、陛下を先導させて頂いた社長が「ここはちょっと階段になって いますのでお気をつけ下さい。といったら陛下が皇后様にそっと手を出し、手を繋がれながら上がられたんですね。そこにはカメラも何も無い公式な場ではないんですが、 陛下の優しさが本当に素晴らしいと思いましたね。同じようにお帰りになられる時に「身の回りをお世話して頂いた方に直接ご挨拶を」と言って頂き、 外に出た時は調理長や中居さんまでご挨拶頂きました。そんなことも大変光栄で私自身天皇陛下に身近に接することができ、 私自身の大事な宝物が出来大きな感謝ですね。



現在の旅館業界の状況は
 様々な要因がありますし、その宿によって置かれている状況も違いますので一概には言えませんが 業界全体として大変な変革期であることは間違いないと思います。これまでの旅館業・旅行業は観光業の様々な矛盾が一気に噴出していて、 小手先の処方ではどうしようもない所にきています。ここでしっかり地に足をつけ個々人々の在り様、個々の旅館の在り様、地域の在り様を考え直す時ではないでしょうか。 観光とは国の光を観ることです。その光は見る人の為に創られるのではなく、その国に暮らす人の為の光、そしてその素敵な暮らし自体が光です。 その光を見に多くの旅人がそこを訪れるのではないでしょうか。


恩師との出会い
 私が亀やに帰ってきてず〜っとこの商売をやってきましたが、途中どうして良いか判断が鈍ったり、上手く先を読めなかったり様々なジレンマがありました。 それがその時々に色々な人との出会いによって一つ一つ解決されてきたように思います。まがりなりに今が在るのはその人達との出会いの賜と言ってもいいですね。

 特に、父が師と仰ぎ私も後に続き親子二代師と仰がせて頂いた。岩城一二三との出会い無しに今日の「亀や」は語れません。 そしてその教えは私のこの仕事における教義です。師は常に「宿屋の主人は旅のロマンを知れ、哲学を持て、旅は情けだ。」とおっしゃり、 物質的な旅行時代に、情けの大切さを教えて頂きました。父は師と出会ったことにより「亀や」の大規模化を止めました。 もし父が師と出会っていなければ「亀や」は大型旅館となり今頃、経営不振で金融再生機構行きだったかもしれません。 その後父は昭和63年に湯田川温泉の旅館の経営を引き継ぎ、小規模高級旅館の「湯殿庵」として再生させました。 私は平成5年に家業に就きまちあ。そして平成10年には、「亀や」の規模の拡大を伴わない増改築工事を行い商品力を増強しました。 その際いつも支えとなったのは師の教えでした。
続く>>

亀や  

■協力

湯野浜温泉 亀や
山形県鶴岡市湯野浜1-5-50
http://www.kameya-net.com



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